日本財団 図書館


ある。しかし分解・組立時の取扱いに注意しないと板状鋼のストリップの尖端を損うことがある。また長時間の運転によって、カーボンなどで摩耗することが多々あり、損耗した場合はこれを交操できる構造になっている。
(ロ)輻流タービン(ラジアルタービン)
ラジアルタービンは、タービン翼車内をガスが半径方向に流れ円周に配列されたノズルを通り、大きな切線速度を与えられる。そしてタービンの羽根に衝突し、タービン軸を毎分60,O00〜160,000回転させながら中心方向に流れ、軸端より軸方向に排出される構造で空気流量の小さい場合はアキシャルタービンより優れており小形高速機関に多く採用されている。2・146図にその代表的な断面を示す。

 

146-1.gif

 

2・146図 ラジアルタービン断面図

 

タービンと送風機は1本の軸で連結され、送風機の翼はタービンと同じ回転数で駆動される。送風機の中心より軸方向に流入した空気は回転するインペラを通る時、圧力をあげ、大きな切線速度を与えられて、ブロワケース内に入りしだいに減速されながら圧力を増して吸気管に送り込まれる。
タービン軸はタービンホィールとブロワホィールの中間にあるフローティングメタルで支えられている。フローティングメタルはメタル内外面で油膜が二重になり、メタルはつれ廻りするのでタービン軸の回転数よりも軸受面の滑り速度は低くなり動的安定効果がある。
(4)点検と整備

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION